How To Fly Fishing   自然渓流のフライフィッシング    
 
 自然渓流のフライフィッシング

 参考  ボウズにならない フライフィッシング

 よく、放流がないと 魚は釣れないと考えている 釣り人がいますが、生産性と残留性のない川では、全くその通りであり
 解禁になっても漁協の放流以前に釣れる事は絶対にありません。もし、釣れたとしたら残留性のある河川なのです。
 あまり町中でない水温と水量と水質の安定した川。林や森。川岸に草場や葦を抱え、小さくてもところどころに淵を
 形成するような川なら、魚の残存性が高いと思えます。それは護岸で左右を囲った川とて、その条件が満たされて
 いれば大丈夫です。放流がそのような残存率の高い場所に行われるならば、シーズン通して楽しむ事も可能ですが
 実際は町近くのプールのある本流などや夏に水温が上がるむき出しの岩や石だけの川に放されたりまたはダムや
 取水下の場所のために田畑に水が導水されると減水してしまう川などに放たれているところが多いのが実情です。
 前述のプールのある本流も大雨で増水すればアウトです。いずれにせよ集中して放流した場所には釣り人も
 集中し釣りきられて終わるでしょう。

 では、絶対に釣れる釣り、ぼうずにならない一日を過ごすにはどうしたらいいのか
 参考になる記述を述べたいと思います。

 フットワークは軽快に
 釣れない人には、決まってあるパターンがあります。特にそれは フライフィッシャーに限っていえることなのですがベストには
 フライボックスが幾つも入ってたり、ティペットが何個もフロータントなんかも何種類も持ってたりする。そしてベストの胸元は
 勲章のように、あれもこれもいっぱいぶら下がってるのです。はたまた、ストマックポンプや温度計、ポケットからは魔法のように
 何でも出てきます。背中にはめったに使わない、ランディングネットもあります。私は、ベストのポケットの少ないものを買うか
 ポケットを取ります。持ち物は小型のフライボックスにニンフが5本、ウェットが7本、ドライフライは各5本くらいで6種類くらい。
フロータントは2種類、各1本。リーダーが8枚くらい(ティペットは持たず)そして、ラインカッターとフライを乾かすものが
 ピンオンリールにぶら下がっててハンカチが1枚ポケットにあるだけ。 このトータルの重さは300gあるかないかと思う。
 実はこの軽快さが、魚の合わせやポイントへのアプローチ、川の渡渉などすべてにおいて、役立ってるのだと思う。だから
 夏の暑い日に川であったフライマンが、?kgもあろうかと思えるベストを纏ってやっと歩いてるのを見ると、気の毒だが
 戦場の兵士にしか見えない。川で釣る時間は一日のひと時なのだから、そこで使うものを最低限持てばいい。あれもこれも
 纏い身に付けて持ち歩く類の人は自信がないのだとも思う。かっては、忙しくてフライを巻く暇も無くフライ3本で1泊2日で
 山形に行った事がある。それでも30匹は釣った。電車などで釣りに来てる人は荷物も道具もしっかり必要だろうが、車での
 釣りは車に戻れば補給できるような状態なら出来る限り身軽で釣りをしたい。びっくりするのは予備のフライリールなんかが
 ポケットにあるのを見たときだ。


 春先に水があるからといっても迂闊に川に入らない。 
 山間の入り口までに田畑などが多い場所では必ず川に取水される場所がある。調べれば最終の取水場所や
 水門からの導水される水の量などが推考されて魚が一年を通して生息できるかどうかがわかるはず。
 何度も見た光景だが雪解けの増水時に何とか釣りになる場所を見つけてRODを振ってるフライフィッシャーを見る。
 そこが、雪解けが終われば 完全な渇水の川になる事も知らずにである。

 釣れる川には魚影がある。
 平水や、やや渇水の川に入って100mくらい釣っていて足元や瀬の脇やたまりの中などから走る魚影が無い場合は
 早めに移動するか場所を変えるべきである。簡単な確認方法だが護岸の土手や川沿いの林道を歩くと逃げ走る魚の姿が
 結構見えるものである。但し、他の魚、アブラハヤ、ウグイなどを見つけて、ヤマメ、岩魚がいるのではないかと推測するのは
 早計であり、水質の違いや年間通しての水温などを考察し、適応性の違いも留意しなくてはならないと考えます。
 ただ、条件の良い河川でそれらの魚を見たときは期待もあります。

 地形を見て判断する。
 放流場所を追っかけて釣りをしている人はともかく、自然の中で魚に会いたいと思う人は、丸い石が川に入っていて
 河原がすべて石のような区間や場所は避けるのが賢明だろう。夏になれば川から飛び出た石の上で間違いなく
 目玉焼きが出来る。その熱い石や岩が水を温めていることは間違いない。同じ石でも角ばった石の場合はエゴ(石 の
 重なりに出来る空間)が水中に形成されているので魚の隠れる場所が出来る。いずれにせよ、広河原の真っ只中で
 釣りをするよりは山かげや木立の中、あるいは葦の覆い繁る川に挑む方が魚には出会える確立が多いのは当然である。
 放流がない川で沢山の堰堤で分断される川もまるっきり居ない場所に遭遇する事がある。

 手当たり次第に回ってみる。
 入った場所が釣れなかった時は、思い切って下流か上流に移動してみるべきである。それでも駄目なときはその近くの
 川をこまめに回ってみるといい。しかし、さらに駄目なときはその川の源とする山系を変えて全く違うところに移動するべきである。
 山によっては大雨があったなどで、その川筋が駄目になってる事が多いからである。川石が洗われて川底が妙にきれいだったり
 川岸の草が倒れたりして見分けることが出来る。その程度の場合は早い時期の復活が望めるので再訪も可能だが
 川岸から1mほどもある土手や樹々の根方にゴミ等が引っかかっているのが見えるような川は相当の被害にあったと
 見て間違いないし、離れた場所に移動するのが賢明である。

 有名河川を避ける。
 雑誌やTVなどで取り上げた川については、それがそのときのそのための放流で釣れたことも無いとは言えないし
 いずれにせよ人はそこに押しかけてしまう。雑誌などで紹介される時には、それなりの景色や雰囲気が描かれて
 行きたくなるのも無理は無いだろう。行きたい向きはいけばいいと思う。それ以外に道しるべの無い釣り人にとっては
 そこに行くのもいたし方の無いことである。但し、そこで1時間もやって結果が出ないときは、一念発起して「探検隊」に
 なるべきである。地図を片手に支流を捜すか近隣の川に行ってみる。時には田んぼの用水にさえ魚がいることを
 念頭におき、自分たちの釣りの 「地獄、極楽」の切符は自身の足と感で掴んでみたい。

 都会から離れる。便利な道から逃げる。
 心情として秋田や福島、岩手など東北に行けば釣れるという思いは膨らむものだろう。しかし、R4号で気の遠くなるような
 北上を続ける時代と違い、高速道が発達した現在釣り人にと っては東京都秋田市であり、東京都福島区で あるのである。
 又、仙台や名古屋、盛岡などと言った大都会を控えた近郊での釣り場には当然、釣り人が多い。新潟も都会だが大半が
 海に釣りを求めているのでまだいい。解り易く言うと岐阜近辺の川では名古屋ナンバーがうろうろしてるし、奈良の吉野では
 大阪ナンバーであり遠野の猿ヶ石川では関東の釣り人が多い。ではその中をかいくぐって、よい釣りをするとはどういう
 ことなのかと言うと、三陸海岸の方に逃げれば交通の不便さもあって釣り人も少ない。さらに付け足すと新潟県の
 越後湯沢町の魚野川水 系には東京から関越道で2時間で来れるが秋山郷となるとそこから、さらに2時間はかかる。
 流釣り人を多く抱える大都会からははるかに離れて釣りに行くことの方が釣れるはずである。例えば富山に近い場所では
 神通川を下って愛知や岐阜から釣り人が来るが、そこから新潟寄りとなったり、石川県寄りとなるとなかなか足を
 伸ばしてこない。さらに言うと、中央自動車道で諏訪湖や辰野近辺の川は一ッ飛びだが駒ケ岳の裏側のR19号の
 木曽路となるとなかなか面倒だし、時間的な成約もある。しかし、その木曽路の川も木曽福島から南寄りに行くと名古屋や
 岐阜の車が目立つ。大都会に近くなる証明である。穴場的には薮原、奈良井、日義村が人も少ない。これが都会から離れ
 主要道から逃げるという事である。あと地域性の持つ人の性格なども把握するのがいいだろう。例えば群馬の人は北へは
 行きたがる「北帰行」的な心理が強く働く所為か、割と長野、岐阜、富山などには行かない。山梨の人は武田信玄のごとくに
 偏見は持たずに東奔西走どこにでも出かける気概が感じられ色々なところで会う。

 入りやすい場所は何故かよく釣れる。
 これは意図的に調査した結果の話で釣りをする上にとても大事な現実です。前述の残存率、生産性のない河川で
 放流のある川では放流した場所や、その前後しか釣れません。2、3年前からそのような20河川ほどを徹底的に調べた結果
 漁協のトラックなどが入りやすい道が河原に通じる場所か、橋のあるところにしか魚はいませんでした。群馬県の
 名久田川の例を取ると吾妻合流の橋の処、そして上流部の高山村役場の五領沢合流の橋までの9つ程の橋の前後で
 すべてヤマメが入れがかり状態でした。しかし合流から100mほど行くと全く釣れず、そこから約1.5kmの橋が
 見えるところまでは全く釣れませんでした。その区間は深い谷あいで川に降りる道もなく放流が面倒か不可能な
 場所にあたるからです。もう一箇所、道から離れたそのような区間を試しましたが結果は同じでした。そしてそれを
 裏づけする出来事がその日ありました。漁協の方々が川鵜被害の対策のためにメタリックのテープを川にまたがして
 張りめぐらせはじめたのです。しかもその場所のすべてがヤマメが釣れたところでそれ以外の場所には
 それはしませんでした。このようなことを念頭においておくと春先の放流直後などでよい釣りが出来るかもしれません。
 ただし、予算のない漁協によっては長い川の流程のすべてに満遍なく放流できる事も出来ず、去年釣れた場所にも
 放流がなかったりして(今年はここ、昨年はここなどという結果)足で探すのは苦労します。そんなときは、漁協に
 聞いていくのがいいでしょう。もちろん漁協さんも、源頭放流や分散放流を一生懸命やってはいるでしょうが、そういうのは
 大抵が稚魚で手軽に入れる場所には成魚放流が一般的で、釣り人も放流する立場にな って放しやすい場所を見つけては
 釣りをするのも一つの手段です。なおよほどの増水でもない限り放した場所から 魚が移動している事もありませんでした。


 補足
 釣れる人と釣れない人の差について、一言述べさしていただくとまず釣れない人は以下の通りの所作が見られます。
 これは同行して本当に痛感した事で笑い事ではない事実です。そ して、それは釣れる人と釣れない人を
 同じ川で試したところ天地の差がありました。

 釣れないフライフィッシャー
 ポイントがわかってない。それは致し方ないとしても渓流の長い瀬を全部いっぺんに攻めようとして
 結果ドラグがかかったり、流れにフライやラインが巻き込まれてしまう。そして、やたらとメインディングを繰り返してるが
 99%FLYを流れに保持していない。おそらく意味がわかってない真似事だと思うが、時間のロスの多い行為である。

 瀬尻の重要性を知らない。体験した事が無い。
 活性のある魚や、ある程度の大きさになった良型魚はベストシーズンには必ずといっていいぐらいに、流れの尻に
 付くものである。10mもある長い瀬や北海道などにあるようなチョークストリームは別として、本州の渓流の殆どは
 石と岩の間を段々に流れて形成されている。時には石の裏に僅かの遊び場を作って次の流れに落ちて行き、またある
 場所では深い 淀みの釜を作って魚を隠し、溢れた水が落ちていく。その落ちる刹那の石の際や前に魚が捕食出来る
 ようにFLYを流す。しかし、アピールするようにそれなりの距離を要してである。 この日本の渓魚を釣るための重要な
 行為を殆どのフライフィッシャーがしてない事を知りました。何故それが出来ないのかというと、片手でラインを引いて
 持ち上げる事と同時にもう片方の手でRODのティップを持ち上げていく。それがなされない限り出来ないテクニックなの
 だから結果的に瀬尻を狙っていない。この場所を狙う重要性とメリットについてさらに言うと餌の人達が最もやりづらく
 技術的に成立しがたいポイントなのでとくに魚が残る場所でもある。

 前かがみのへっぴり腰
 FFの釣り、魚をドライに出す為のキャストと、魚に気づかれないようにという一連の行為からなる姿勢なのか殆どの
 フライフィッシャーが、まるで戦争のときの歩兵のように前かがみに腰を折り曲げてアプローチを繰り返している。
 短いFLYロッドで、さらに視野を狭くして狙ってる様子は傍目やそれを知らない人にはとてもこっけいで奇妙だ。
 まして、ストーキングなどという表現でしゃがんで這うような行為を進めてる。視界は狭いし、それがベストなら子供は
 入れ食い、背の低い人は得な計算になる。ちなみに私は殆どしゃがまない。なるべく背伸びをして手前のポイントや
 左右、奥を常に観察し流れを読んでしっかりとした釣りをするには背筋を伸ばすぐらいがとてもいいのである。
 この話が、なるほどと思えない向きのために、一つ付け加えてみます。同じ毛ばりで釣りをする人達でも4m近い
 長いロッドを操るテンカラの釣り人は初心者もベテランも前傾姿勢で腰を曲げて釣ってる人など一人もいない。
 それは何故かというと、長い竿、さらにそれより長いライン。これで川に挑めば、しっかりと背中を伸ばし首を上げFLYの
 流れて行くすべてをしっかり見なければ魚が釣れない。実に彼らの視野は、広い川では紛れもなく直径で12mの
 中心から川を移動してるのである。なのに渓流でのフライフィッシャーときたら僅か2m前後の短いRODにもかかわらず
 殆どリーダーくらいしかTOPから出ない状態で、半径、僅か3mの移動を繰り返してるに過ぎないのが大方である。
 なのにさらに前かがみになって自分の視界を狭めて小さくなっている。

 何でも横に立つ
 流れの緩やかな小場所やチャラ瀬でも、真横から攻めているフライフィッシャーによく会う。白泡のガンガン流れる
 瀬ならともかく、魚は魚眼の目を持ってることを認識していないのかと疑う。プールでの放流魚ならそれでも釣れるの
 だろうが、野生では多分困難だと思う。どうしてもそこに立たなきゃアプローチが出来ないときもある。しかし最近よく
 見かけるのは何人かで河原の横に立ち、交代で移動していくフライマンである。合わせそこなった、バラしたりすると
 FLYを替えてそこに執拗にこだわり動かない。まれに釣れることもあるだろうがヤマメや岩魚の警戒心を認識して
 ないのだろうかと疑うし、時間のロスが大きい。それと、一様に不思議な手のしぐさをする人が多い。手首で二振り位
 したかと思うと、フライが流れ出すと肘を上げる。まるでカマキリが首をもたげてるような、手の動きで、一日中それの
 繰り返しである。やっている理由は良くわかる。フライにドラグがかからないように少しでも腕を伸ばし、持ち上げて
 距離を稼ごうとしてるのだと思う。しかし、その前にそのロッドの真下でそれを行う事の滑稽さに気づいて欲しい。
 僅か2m程の長さのロッドの真下で魚を引き出そうとしてる事がフライロッドの持つ自在性とアグレッシブな特性を
 生かそうとしていないのではないかと思える。流れの強い端に立ったときはそれでも釣りは成立するがチャラ瀬や
 トロ場でもやってる人達にはヤマメたちに警戒心と言うものがあることを知らないのかと疑ってしまう。
 それは合わせ損なった魚をしつこく狙うのも同じである。

 四六時中FLYを見失っている
 自分の見える範囲でアプローチして、自分の見える大きさのFLYを使う事がなされてないフライフィッシャーと
 同行すると殆どの人の目が泳いでいる。解り易く言うとFLYを打つたびに流れの中でFLYを探してる状態である。
 そして、その事を指摘すると今度は見失わないような、緩やかな流れにFLYを流す。そんなとこにはまともな
 魚がいるわけがないのだが長いティペットと小さなFLYではそうせざるを得ないのだろう。出来れば自分に見える
 FLYを使って、チビ魚達をかまう事などやめて、太い流れの中で良型に挑んでいただきたい。そして眉間に
 皺を寄せ目を細めてまで神経質にFLYをを追うのは止そう。